病気をもちながら成長していく
あなたとそのご家族へ

このページは、病気をもちながら成長していく子どもたちと、そのご家族のためのページです。

あなたが、病気をもちながら過ごす毎日の中で、思うようにいかないことや、不安に感じることがあるかもしれません。そうした中でも、それぞれのペースで日々を重ねながら、あなたたちは少しずつ成長しています。その成長の中で、自分の体のことや治療のことを少しずつ知っていくことは、大切な「大人への一歩」になります。

このページでは、「こんなことができるようになるといいね」という”めやす”を紹介しています。今できていることを大切にしながら、これからの歩みを考えるときの参考にしてもらえたらうれしいです。

ご家族にとっても、これまでたくさんの心配や悩みがあったことと思います。子どもたち一人ひとりのペースを大切にしながら、これからのことを一緒に考えていくためのヒントになれば幸いです。

私たち医療者も、子どもたちと家族の未来を願う応援団のひとりです。このページが、これからの成長や生活について考えるきっかけになればうれしく思います。

移行期医療について

子どもたちは、成長とともに体も生活も少しずつ変わっていきます。それに合わせて、必要な医療のかたちも少しずつ変わっていきます。

小児科では、これまで子どもたちの成長を見守ってきました。やがて、子どもたちも学校生活や社会との関わりの広がり、将来の暮らしを考える時期が訪れます。そのような変化に合わせて、「これからの生活」に寄り添った医療を考えていくことが大切になります。

子どもから大人へと成長していく過程の中で、無理なく、安心して医療をつないでいく考え方を「移行期医療」といいます。移行と聞くと、「急に成人診療科へ変わること」をイメージされるかもしれません。けれども、移行期医療は“急に変わること”ではありません。大切なのは、子ども本人のペースやご家族の思いを大切にしながら、少しずつ準備を進めていくことです。

自分の病気や体のことを少しずつ知ること。できることを少しずつ増やしていくこと。そして、子どもを中心にご家族と医療者が一緒に考えながら、その人にとってよりよい医療をつないでいくこと。その一歩一歩の積み重ねが、移行期医療です。

成長にあわせて進んでいく
自律・自立のステップ

番号をクリックして
それぞれのステップの内容を確認しよう!

あなたらしい
みらいへの道しるべ

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
まわりのひととの
関係かんけいについて
体調不良たいちょうふりょうについて
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
病気のこと おくすりについて
自分じぶん病気びょうきについて
療養行動りょうようこうどう
病院の受診びょういんのじゅしんについて
家族 子どもとの向き合い方
子どもの病気について
療養行動について
病院の受診について
子どもの自立に向けて
ステップ1
赤ちゃん
あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
まわりのひととの
関係かんけいについて
体調不良たいちょうふりょうについて
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
病気のこと おくすりについて
自分じぶん病気びょうきについて
療養行動について
病院の受診について
家族 子どもとの向き合い方 出産後の生活のイメージを持っておく
子どもの病気について 子どもの病気や治療について理解しておく
正しい情報や知識をもとに、意思決定できるようにする
療養行動について
病院の受診について 緊急時や通院が難しいときに備えて、在宅医や地域の医療体制を相談しておく
子どもの自立に向けて
ステップ2
園児
あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
まわりのひととの
関係かんけいについて
体調不良たいちょうふりょうについて
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
病気のこと おくすりについて
自分じぶん病気びょうきについて
療養行動について
病院の受診について
家族 子どもとの向き合い方 子どもと子どもの病気を受けとめていくようにする
子どもの病気について 子どもと一緒に過ごす時間を大切にし、安心できる関係を保つように心がける
困っていること、悩んでいることを親しい人や医療者に相談してみる
療養行動について
病院の受診について 子どもの生活リズムに合わせて、必要に応じて園生活と調整しながら通院を行う
子どもの自立に向けて
ステップ3
園児

じぶんにできることはやってみよう!!
じぶんのからだにかんしんをもとう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
ごはんをたべて、ぐっすりねて、いっぱいあそぼう
まわりのひととの
関係かんけいについて
おともだちと あそんでみよう
体調不良たいちょうふりょうについて いたいときや へんだなと おもったら おとなに はなしてみよう
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
病気のこと おくすりについて おくすりを いやがらずに がんばってみよう
自分じぶん病気びょうきについて
療養行動について
病院の受診について びょういんに いやがらずに いこう
びょういんに いくのは たいせつなことだと しろう
家族 子どもとの向き合い方 病気だからと特別扱いせず、子育てを楽しむ
子どもの病気について 家族みんなで子どもの病気について話す時間をもつようにする
病気について相談できる人や協力してくれる人をもつようにする
療養行動について 子どもと一緒に必要な療養行動について話をしていく
病院の受診について 子どもに病院に行く理由を少しずつ伝える
子どもの自立に向けて 子どもに簡単な体調の変化を伝えられるようにする
ステップ4
小学生

じぶんにできることはやってみよう!!
じぶんのからだにかんしんをもとう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
学校やお家でみのまわりのことを、じぶんでやってみよう
まわりのひととの
関係かんけいについて
お友だちといっしょに、色々なことにチャレンジしてみよう
体調不良たいちょうふりょうについて じぶんのいたいところやしんどいことを分かるようにしよう
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
じぶんのちりょうって何?どんなんだろう?ってきょうみやかんしんを持とう
病気のこと おくすりについて お薬が大事だと分かる
自分じぶん病気びょうきについて じぶんのからだにかんしんをもとう
療養行動について りょうようこうどうを、毎日つづけよう
病院の受診について びょういんに行くりゆうにかんしんをもとう
家族 子どもとの向き合い方 子どもの疑問に出来るだけ答える姿勢を心がける
子どもの病気について ライフステージの変化に合わせた医療の変化を、主治医と相談する
子どもと一緒に病気や治療のことをわかる言葉で話すようにする
療養行動について 子どもと一緒に療養行動に取り組むことを心がける
病院の受診について 子どもに病院に行く理由を伝えてから、一緒に受診するようにする
子どもの自立に向けて 子どもが身の回りのことを自分でやり、自分の体について関心を持てるようサポートする
ステップ5
小学生

自分の大切なことを知っていこう!!
自分の病気のことを知っていこう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
生活習慣のお約束を守ってみよう
まわりのひととの
関係かんけいについて
困った時に「助けて」って言ってみよう
体調不良たいちょうふりょうについて 体調が悪い時は、周りの人に伝えてみよう
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
「先生、教えて。私の治療や薬のこと」って聞いてみよう
病気のこと おくすりについて 薬を自分で準備して、薬を飲んだり打ったりしてみよう
自分じぶん病気びょうきについて 自分の病気のことを、先生やお家の人に聞いてみよう
療養行動について りょうよう行動ができると、友人と同じように過ごせるとことが分かる
自分にとってりょうよう行動が大切なことが分かる
病院の受診について 病院に通う理由と、自分の病気がつながっていることを知ろう
家族 子どもとの向き合い方 子どもの考えや選択を尊重し、少しずつ子どもに任せていく姿勢をもつ
子どもの病気について 子どもに少しずつ病名や病気について伝えていけるようにする
体や病気のことを、子どもと話し合う時間をもつ
療養行動について 子どもに療養行動を任せていく準備・心構えをしておく
病院の受診について 子どもが病院に行く理由を理解できるようにサポートする
子どもの自立に向けて 必要に応じて、子ども自身が医師と話す場面を作り、親は見守る
ステップ6
中学生

自分の大切なことを知っていこう!!
自分の病気のことを知っていこう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
生活習慣のルールが守れているか、自分でもチェックすることが出来る
まわりのひととの
関係かんけいについて
必要な時に、自分に必要な援助を周りの人に伝えることが出来る
体調不良たいちょうふりょうについて 体調不良を周りの人に伝えて、体を休めることが出来る
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
自分が受けている治療を理解することが出来る
病気のこと おくすりについて 処方されている薬の名前が言える
自分じぶん病気びょうきについて 自分の体や病気を理解する
自分の病気で注意することを周りの人に伝えてみよう
療養行動について 正しく療養行動をしていれば、友人と同じように過ごせることを理解する
自分に合わせた療養行動が大切なことだと理解する
集団生活の中で療養行動に取り組むことが出来る
病院の受診について 病院を受診した時に、自分の症状について主治医に伝えてみる
少しずつ一人で診察室へ入れるように準備をしてみる
家族 子どもとの向き合い方 子どもが自分で考え話せるように、意見を受けとめサポートする
子どもの病気について 子どもが自分の病気に向き合えるように、周りとの関わりをサポートしていく
療養行動について 子どもの療養行動を見守りながら、出来る範囲で子ども自身に任せていく
病院の受診について 少しずつ、子どもが一人で診察室に入れるようにサポートする
子どもが自分の言葉で、症状を主治医に伝えられるようにサポートする
子どもの自立に向けて 子どもが自分の言葉で、症状を主治医に伝えられるようにサポートする
ステップ7
高校生

自分らしい生活を送るための知識をもとう!!
自分の病気や体を正しく理解しよう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
自分の体調に合わせた生活習慣を見つけて、実践することが出来る
まわりのひととの
関係かんけいについて
必要な時(人)に、自分の病気や悩みについて話をすることが出来る
体調不良たいちょうふりょうについて 体調不良時の対応(対処)が出来る
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
自分の治療について決める話し合いに参加し、自分の意思を伝えることが出来る
病気のこと おくすりについて 処方されている薬の名前、効果、副作用などが言える
自分じぶん病気びょうきについて 自分の病名と、どんな病気かを言える
自分の病気で注意するすることを周りの人の人に伝えてみよう
療養行動について 学校生活の中で療養行動の工夫が出来る
病院の受診について 自分の症状や治療について自分の意見を伝えることが出来る
診察の初めは一人で診察室に入ることが出来る
家族 子どもとの向き合い方 子どもの意思や選択を尊重し、必要に応じて助言する
子どもの病気について 受診時や治療の選択の際には、子どもの考えや意見を聞く姿勢を心がける
療養行動について 子ども自身に療養行動を任せながら、必要なサポートをする
病院の受診について 診察の初めは、子ども一人で診察室に入るように促す
子どもの自立に向けて 症状や治療について、子どもが自分の意見を伝えられるようにサポートする
ステップ8
大学生

自分らしい生活を送るための知識をもとう!!
自分の病気や体を正しく理解しよう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
自分の体調に合わせた生活習慣を身につける
まわりのひととの
関係かんけいについて
必要な人には、自分の病気や悩みについて話をすることが出来る
体調不良たいちょうふりょうについて 病状が悪くなるサインに気づき、自分で対処ができる
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
治療について分からないことを質問し、自分の言葉で整理をし、考えを伝えることが出来る
病気のこと おくすりについて 処方されている薬を適切に管理することが出来る
自分じぶん病気びょうきについて 自分の疾患がどんな病気かを理解し、説明出来る
療養行動について 自分の生活に合わせた療養行動の工夫が出来る
病院の受診について 自分に合った病院への移行に向けて、主治医と話し合うことが出来る
診察室には一人で入ることが出来る
家族 子どもとの向き合い方 子どもの意思決定を尊重し、相談があれば一緒に考える
子どもの病気について 子どもと一緒に将来のことについて考える
療養行動について 子どもの療養行動および自己決定を見守り、必要に応じて助言する(サポートする)
病院の受診について 診察室に子ども一人で入れるように見守る
子どもの自立に向けて 子どもに合った病院への移行に向けて、主治医と話し合うようにする
ステップ9
社会人

療養行動を工夫して生活の質を高めよう!!

あなた 生活のこと 生活習慣せいかつしゅうかんについて
(たべる、ねる、あそぶなど)
体調不良を招かないように生活習慣に気を付けて過ごすことが出来る
まわりのひととの
関係かんけいについて
自分の病気について大切な人に説明し、理解と協力を得ることができる
体調不良たいちょうふりょうについて 体調不良への予防行動が取れる
意思決定いしけっていについて
自分じぶんめること)
必要な医療情報を自分で集め、正しい知識を持ち、意思決定が出来る
病気のこと おくすりについて 処方されている薬について、必要な知識を理解出来る
自分じぶん病気びょうきについて 自分のこれからの治療方針、起こり得る合併症について理解が出来る
療養行動について 生活の質を高めるための療養行動について工夫が出来る
病院の受診について 自分に合った病院への受診の必要性を理解し、適切に選択が出来る
必要な医療機関に、一人で受診が出来る
家族 子どもとの向き合い方 子どもの意思を尊重し、必要なときは見守る
子どもの病気について 子どもの病気や治療に関する意思を尊重し、必要に応じて相談相手として寄り添う
療養行動について 子どもの療養行動および自己決定を見守る
病院の受診について 子どもが自分で必要な医療機関を受診出来るように見守る
子どもの自立に向けて 子どもが自分に合った病院への受診の必要性を理解し、選択出来るように見守る

療養行動とは

参考文献: 
・ 成人移行支援コアガイド.小児期発症慢性疾患をもつ患者のための移行支援・自立支援情報共有サイト.国立研究
開発法人国立成育医療研究センター内移行支援・自立支援事業事務局.成人移行支援コアガイド本文.indd
(参照2026-4-20)
・ 水口 雅(監修),石﨑 優子(編著):小児期発症慢性疾患患者のための移行支援ガイド. じほう,11,2018

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